中国出張でネットがすぐ使えないと詰む理由【実体験/26年版】

中国通信環境

こんにちは!Tripおじさんです。仕事でここ数年、定期的に中国各地へ出張しています。

突然ですが、

  • 仕事の都合で「中国出張」が決まった
  • 将来「中国出張」に行く可能性を告げられた

正直、ちょっと身構えますよね。

実は中国は、他の国と同じ感覚で行くと「え?」となる場面が少なくありません。その中でも私が特に痛感したのが、通信環境の準備でした。ここ数年で勝手が大きく変わっており、事前の準備が必須のように感じています。

この記事は、中国出張が初めての方や、久しぶりに中国へ行く方に向けて、通信環境の準備が足りないと、「実際に何にハマるのか」について、実体験ベースで解説していきます。

ちなみに私が最もお伝えしたいことは以下です。この辺りは私自身の実体験を交えながら、お話していきます。

中国出張では通信環境を事前に日本で準備しておく

いつもの海外出張とは違う?中国特有の前提

中国出張で多くの人がつまづきやすいのは、「ちょっと勝手が違う」レベルではなく、そもそもの前提が日本や他の国と異なる点にあります。実際何が違うのか?以下に解説していきます。

ネットがあって当たり前の国

まず私が行って感じた大前提として、中国は超スマホ社会です。

いや、今の時代スマホ社会なんて当たり前でしょ!

と思われるかもしれませんが、ちょっと日本とはレベルが違います。

  • 支払いはQR決済が当たり前
  • タクシー手配も配車アプリが当たり前
  • 現金は使えない場面がほとんど

日本でもQR決済や配車アプリは普及していますが、現金などのバックアップ手段も同時に用意されています。しかし、中国の場合はQRや配車アプリが使えることが前提とされています。

つまり、ネットがない = 生活インフラが止まる に近い世界です。日本では想像も出来ないくらい、ネットが使えないことのダメージが大きい国なんです。

現地回線ではGoogleやLINEがそのまま使えない

さらにややこしいのが、いわゆるグレートファイアウォール(金盾) の存在です。

中国では「グレートファイヤーウォール」と呼ばれるインターネット規制の仕組みがあり、海外の一部サービスにアクセスしづらくなっています。その影響で、中国国内の一般的な回線からは、これらのサービスがそのままでは利用できません。

  • Google検索
  • Gmail
  • Googleマップ
  • LINE
  • Instagram
  • X(旧Twitter)
  • YouTube

…って、これ普段私たちが日本で使っている主要サービスのほぼすべてになります。

そうなんです、日本にいる感覚で「ちょっと調べる」とか、家族に「着いたよ」とLINEするとか、
現地回線そのままでは日本では当たり前のサービスが使えなくなってしまいます。

英語が想像以上に通じない

まあ英語で聞けば何とかなるでしょ

海外に多く行かれている方から、よくこうコメントを耳にします。ですが、中国ではこの感覚がほぼ通用しませんでした。英語が「少し通じにくい」というレベルではなく そもそも会話の前提に英語が存在していない そんな感覚に近いと思います。実際、人によっては one, two, three, … といった数字ですら通じないなんて場面もありました。

例えば、あなたが突然、街中で外国人にアラビア語だけで話しかけられる場面を想像してみてください。

 「أين يقع المتجر الصغير؟」

ちょい待って、何て言ってるんだ!?頼むから日本語喋ってくれぇぇぇ
ってなっちゃいますよね(笑)中国で英語を話しかけるのは、現地の方にとって、かなりそれに近い体験なのだと思います。

実際に困ること

ここからは通信環境準備が不十分だと「リアルに詰む話」をしていきたいと思います。

空港から移動できない

中国のタクシーは配車アプリ(DiDiなど)が主流となります。アプリ上で行き先や車の条件を指定し、アプリ上に表示されたナンバーの車に乗り、アプリ上で決済を完了させます。私の知る限り、流しのタクシー(道で手を挙げて拾うタクシー)は、もはやほとんど見かけません。

アプリを使うということは ネット必須 ということになります。空港に着いてネットが使えないと、ホテルへ行く手段すら絶たれてしまいます。

お茶すら買えない

少し喉が渇いて売店へ。

現金で払います!

「使えません、AlipayかWeChat Payで」

これ、わりと普通に言われてしまいます。正直ここ数年、私は中国出張で現金は1元も使ったことがありません。もうQR決済一択の状態なんです。よく初めて中国に行く人に「せっかく空港で換金したのに、現金いつ使うの!?」と訊かれますが、現金使う場面はほぼありません(笑)

ちなみに何でこんなに現金が使えないか?知人に訊いてみたところ、以下のような理由があるそうです。

  • そもそも釣銭が用意されていない
  • 偽札対策の観点から敬遠される

日本で例えると、コンビニでいきなり江戸時代の小判を出されるような感覚でしょうか(笑)

また、クレジットカード決済も対応はまちまちなので、主流はQR決済となります。このQR決済アプリもネット接続されていることが前提なので、通信できない=支払いできない につながってしまいます。

小さな一言が伝えられない

前述の通り、中国では英語が思っている以上に通じません。

  • お手洗いはどこですか?
  • もう一人来るので少し待ってください
  • 10分後に戻ってきます

こういうの…英語があまり通じない中でどう伝えますか?正直、現実的な選択肢は 翻訳アプリ になると思います。これもネット環境がないとうまく使えない場面が多いと思います。

ちなみにこれは実際に私が使った例です。タクシーが早く着いてしまい、一緒に行った仲間がトイレに行っている時に、ドライバーに見せたものです。最初は困惑していましたが、これを見せるとすぐに状況を理解してくれました。

Papagoの翻訳画面。「もう一人来るので少し待ってください」という日本語が中国語に翻訳されている様子
翻訳アプリ「Papago」操作画面

ほんの小さなことすらも伝えられない、このモヤモヤ感は地味にストレスになってしまいます。

目の前なのに辿り着けない

訪問先、食事、待ち合わせなど、大体の場所まではタクシーで連れて行って貰えます。ただ初めての場所ほど、目的地周辺の最後の確認が必要になりますよね。

  • 入り口ここで合ってるかな?
  • このお店で合ってるのかな?
  • 何か目印とかないのかな?

日本であれば当たり前のようにGoogleマップを開いて、写真や口コミ、店舗情報を見て一瞬で確認できます。

しかし現地回線ではGoogleの各種サービスがスムーズに使えません。つまり自力で探すしかない状態になります。目的地はすぐ目の前にあるのに、周囲を何度も行ったり来たり…そしてこういう時に限って「最初降りたとこの真ん前だった…」みたいなことになってしまいます(笑)誰かを待たせたりしてしまうと地味に気まずいですよね。

家族に連絡すらできない

これが精神的に一番キツいかもしれません。

グレートファイヤーウォールの影響で、現地回線ではLINEやGmailといった普段我々が使っている連絡手段が機能しなくなってしまいます。やっとの思いでホテルに着いたとしても家族に「無事着いたよ」の一言すら送れません。

ご家族の方としても、あなたから一向に連絡が来ず既読すら付かない状態となります。「無事なのかな?」と心配されるかもしれませんし、「連絡一つせず、出張で遊びまわっている!」とクレームが入るかもしれません。LINEが使えない状況は、できれば避けたいところです。

対策:日本で準備しておく

ここまで挙げた内容、致命傷ではないにしても、出来れば避けたいものばかりです。ではどうすれば良いでしょうか?

答えはシンプルです。

通信環境は事前に日本で準備しておく

なぜ日本で準備しておくことが大事なのでしょうか?(詳細は割愛しますが)日本で準備できるものの多くは中国本土とは別の回線が使用されており、グレートファイヤーウォールの対象外です。なのでGoogleやLINEなどがいつものように使えます。これがあるだけで快適さが全く違います。

日本で準備できる通信手段

おすすめは、出発前にレンタルWiFiを借りたり、スマホにSIMを準備しておくことです。実際に私はこれらを併用していますが、その理由はこちらの記事で詳しく解説しています。

①レンタルWiFiを日本で借りる

日本で受け取って、そのまま中国でも使えるタイプのポケットWiFiです。電源を入れるだけで、到着直後からネットが使えます。「設定とか苦手…」という方には一番確実な方法です。

②中国対応のSIMを事前に準備する

スマホで直接回線を使用できるようSIMを設定する方法です。ポケットWiFiに比べて多少スマホ側の設定が必要ですが、比較的安価で追加の持ち物不要となります。「荷物を増やしたくない…」「費用を抑えたい」という方にはおすすめの方法です。

ちなみに私はこれを使用したことがあります。物理SIM版、eSIM版両方とも快適に動作しました。価格もお手頃ですので、サブ用途としてスマホに忍ばせておくと安心です。

▼物理SIM版(楽天市場)

▼eSIM版(楽天市場)

※必ずしもこの商品でなくても問題ありません
「中国で使えるデータ専用SIM」であれば大体OKなはずですが、私はこれで快適に過ごせました。

「現地で準備すればいい」は危険

SIMなんて現地空港で買えばいいでしょ?

これ、実は海外慣れしている人ほどハマってしまう落とし穴なんです。確かに、現地空港で販売しているSIMも正しく設定すればネットを繋ぐことはできます。しかし、現地空港のSIMは、基本的に中国国内向けの回線ですので、もれなくグレートファイアウォールの対象になります。

結果、

  • Google使えない
  • LINE使えない
  • 日本と同じ感覚での検索不可

という状態からのスタートになります。

初めての空港で言葉もあまり通じない中で、何とかSIMを入手して設定しても、いつも使っているサービスがほとんど使えなかった…他にも現地で考えなければならないことが多くある中で、いきなりこうなってしまうと精神的にかなりキツいですよね。

通信環境は、極力日本で準備をしておくことをおすすめします。

まとめ|中国出張は「通信準備=生存準備」

私自身、初めての中国出張は「まあ何とかなるだろ」と思っていましたが、中途半端な準備で痛い目を見ました。

中国出張ではこれが現実でした。

  • ネットがないと移動できない
  • ネットがないと支払いできない
  • ネットがないと翻訳できない
  • ネットがないと調べ物できない
  • ネットがないと家族にも連絡できない

つまり、通信環境が整っていない状態で到着するのは、装備なしでサバイバルに入るのに近い感覚です。でもこれらは日本で簡単な準備を済ませておけば防げるトラブルです。出発前に通信環境を整えて、1つでも安心材料を増やして中国出張に臨んで貰えると嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました